目次
- 1 4.自動リミットアップを頻繁に引き出すコツ
- 2 5.eBayカテゴリーリミット
- 3 6.eBayリミットアップの心構え、取り組み姿勢
4.自動リミットアップを頻繁に引き出すコツ
4-1.自動リミットアップのタイミング
(1)eBay側のキャンペーン時期は増えやすい
eBayがマーケット・プレイス全体として、販売を促進したいときには、自動リミット・アップが頻繁に起きることが多い傾向があります。
例えば、10月から12月は、ハロウィンやクリスマスなどのイベントがあるため、1年で最も良く売れる時期になりますが、その準備期間に該当する8月後半から9月で、自動リミットアップしたという声も、当スクールの受講生から頻繁に聞かれます。
なお、「今がリミット・アップ・キャンペーン中です!」といった告知や案内が、eBayから発表されるわけではないので、留意しておきましょう。
あくまで、自動リミットアップの建前は、eBayセラーごとに、業績やアカウントの健全性に基づいて判断されることになっています。
(2)販売直後は増えやすい
eBayのリミット・アップは、セラーの販売実績があるかどうかを、重要な判断基準として持っています。
つまり、販売実績あるセラーはリミットが上がりやすく、そうでないセラーのセリング・リミットは上がりにくい、という傾向が顕著です。
当スクールの受講生でも、販売の報告と同時に、リミットアップの報告が入ることが頻繁にあります。
売れたセラーの背中を押すことで、益々売れやすくなるようにeBayが制度設計をしてくれていることが、ひしひしと伝わってきます。
(3)セリング・リミットが埋まっていると上がりやすい
前項で説明した「販売直後」にリミットアップするには、前提が必要です。それは、セリングリミットが埋まっている、つまり余らせていない、ということです。
当然といえば当然ですが、リミットが余っている状況では、電話交渉にせよ、自動リミットアップにせよ、増やすことは難しいですね。
基本的には、数量または金額のうちいずれか一方については、与えられたセリング・リミットの半分超を出品しておきましょう。
特に、自動リミットアップの場合は、半分問わず、可能な限りいっぱい埋めておくことで、増えやすくなります。
(4)自動リミットアップしやすい時期についてのまとめ
以上をまとめると、セリング・リミットを十分に消化したうえで、販売実績を重ねること、できればハイシーズンの前や、シーズン中だと余計に自動リミットアップしやすくなります。
4-2.自動リミットアップの頻度
自動リミットアップは、ルール上は直前のリミット・アップから最低14日以上経過しないと、連続することはないようです。
しかしながら、14日というのは、電話交渉(30日以上)の半分以下の期間ですから、その複利効果は、大きなものがあります。
1回のリミットアップが2倍ずつの場合、14日複利で2倍になるのと、30日複利で2倍になるのとでは、大きな違いが生じます。
もちろん、14日ごとに連続して自動リミットアップすることは稀ですが、電話交渉に劣らず重要なリミットアップの方法であることは感じ取ることができます。
4-3.自動リミット・アップと電話交渉の違い
(1)複利効果で、しり上がりに増える
まずは自動リミット・アップの複利効果ですね。複利効果があるのは電話交渉でも同じですが、複利の期間が半分ということは、その加速度はさらに大きくなるということになります。
つまり、電話交渉では30日ごと、自動リミットアップは理屈上は2週間ごとなので、この期間違いが複利効果として、しり上がりにセリング・リミットが増える効果につながります。
(2)倍率(増加幅)は、5~10倍のケースも
電話交渉では通常は2倍が上限で、初回だけは10倍が条件です。
これに対して自動リミットアップは、初回以外でも10倍のリミットアップになることが、頻繁に起きます。
私の事例では、電話交渉で2倍に上がった直後に、自動リミットアップで5倍になり、合計10倍になったことがあります。
その後、数週間後に更に自動リミットアップで5倍に増えて、わずかな期間にリミットが50倍になりました。
その後当分リミットアップの必要がなくなったことは言うまでもありません。
なお、上記事例はえBayセラーとして十分な実績があり、規約の順守もしていたことが前提となります。初心者のセラーのうちは、2倍に満たない倍率になることも頻繁にあります。
まずは実績を積みつつ、自動リミットアップに期待を込めていきましょう。
(3)タイミングの不確実性
自動リミットアップが電話交渉と違う点として3つ目に、タイミングの不確実性があげられます。
一定のアルゴリズムはあるようなのですが、自動リミットアップはeBayのシステムによる判断になりますので、セラーの側で、そのタイミングを厳密に予測することはできません。
この点、電話交渉は30日ごとに、計画的に進めることができますので、経営計画は立てやすいかと思います。
このような特徴の違いを踏まえて、自動リミットアップと、電話交渉を上手く見合わせながら、リミットアップを進めていきたいところです。
4-4.自動リミットアップを引き出す2コツ
これまでの記載のまとめとして、自動リミットアップを引き出すコツについて述べるとすると、
枠(つまりセリング・リミット)を埋める
まずは与えられたセリング・リミットをしっかり埋めることです。
こうすることで、自動リミットアップを引き出しやすくなります。
意図的に販売実績をつくる
もう一つのコツは、意図的に販売実績を上げることです。
そのために、多少薄利であったとして、リミットが不足するときには、販売実績がつくれるように、こまめに値下げを繰り返すなど、販売ひいては、自動リミット・アップに向けての地道な努力をしたいところです。
無理にとは言いませんが、時には、資金の許す範囲で、多少赤字でも販売実績を作ることで、意図的に自動リミット・アップを誘発できるチャンスもあります。
5.eBayカテゴリーリミット
5-1. eBayカテゴリーリミットとは
これまで説明してきた、セリングリミットとは別に、カテゴリーリミットという出品数および出品金額に関する規制があります。
特定のカテゴリーにおいては、お客様のクレームが多く、セラーが取引に慣れていないと、お客様に迷惑をかける事例が多い傾向があります。
こうしたことを減らす目的で、eBayではクレーム等が多いカテゴリーにおいて、通常のセリング・リミットと重複して、該当カテゴリー単体での出品量の上限が定められています。
5-2.通常のセリングリミットと、カテゴリーリミットの関係
例えば、以下のリミットが与えられているとします。
セリング・リミットとして100品5000ドル
カテゴリー・リミットとして5品500ドル(カテゴリーはTVゲーム)
この場合、セリングリミットに余力があったとしても、TVゲームは5個までしか出品できず、6個目を出そうとするとストップがかかります。エラーメッセージが出て出品作業が先に進められなくなるのです。
このように、2つのカテゴリーの関係は、小さいほうが優先的に適用される関係にあります。
5-3. eBayカテゴリーリミットが適用される代表的なカテゴリー
(1)TV ゲーム
このカテゴリーでは、本体とソフトによって、カテゴリー・リミットの数・金額がことなります。
(2)ハイブランドのバッグ、アクセサリーなど
例えば、エルメスや、ルイ・ビトン、バーキンなどの有名で高価なブランド品です。
物によっては、数千ドル(数十万円)の価格帯のものもあります。それにもかかわらず、これらのカテゴリーでは、偽造品が流通している傾向があり、その売買を防ぐため、eBayではカテゴリー・リミットが設定されています。
(3)時計
時計のカテゴリーでも、上記(2)と同様に、高価であるにもかかわらず偽造品が流通しているため、その売買を防ぐために、eBayではカテゴリーリミットが設けられています。
5-4.eBay画面上でカテゴリー・リミットについて調べる2つの方法
eBayの公式サイトやヘルプ・ページでは、カテゴリー・リミットに関する情報がほとんどありません。
また、ID取得後に、セラーが自身の管理画面を見ても、現在与えられているカテゴリーリミットが、いくつあるか、いくらまで出品できるか、という情報は表示されません。
したがって、それらを調べようとするには、方法は下記2つです。
・あるカテゴリーで、実際に上限に達するまで出品してみる
・eBayのカスタマーサポートにメールや電話で問い合わせて、調べてもらう
なお、ネットの掲示板等で、同じカテゴリーで商品を販売している経験豊富なセラーに質問してみるという方法も、あるにはあります。
しかしこの方法では、アカウントによってカテゴリー・リミットが違っていたり、アカウントの取得時期や、規制のアップデートによって、変わっている可能性がありますので、あまり推奨できる方法ではありません。
eBayのカスタマー・サポートに問い合わせる方法が、一番正確です。
5-5.eBayカテゴリー・リミットが課されるのはどのようなセラーか?
・最初の販売から、90日未満のセラー
・そのカテゴリーで複数商品を販売していないセラー
・そのカテゴリーで、1年以上販売実績がないセラー
・eBayまたはPaypalで3%以上の返金保証事案のクレーム(Open cases)が発生しているセラー
5-6.eBayカテゴリー・リミットを増やす方法
・本人確認が完了していること
・eBayのアカウントが最低90日以上アクティブであること
・eBayの規約を順守つつ、そのカテゴリーで複数商品を販売いていること
・eBayの規約を順守して、お客様から高い評価(例えば25個以上のセラーとしてのポジティブ・フィードバック)を得ていること
上記条件を満たしていれば、自動的にカテゴリー・リミットは上がっていきます。
5-7.eBayカテゴリー・リミットに関するその他の注意点
カテゴリーリミットが課されて、追加出品ができないからと言って、その商品を、リミットが課されていない他のカテゴリー(つまり不適切なカテゴリー)に出品することは、規約違反になります。
この違反が発覚すると、下記のペナルティがあります。
・出品取り消し
・アカウントの機能制限
・場合によっては、アカウントの停止(サスペンド)
こうしたペナルティを避けるためにも、eBayのルールについて、勉強しながら実践を進めたいところです。
6.eBayリミットアップの心構え、取り組み姿勢
以上、リミット・アップについて、様々な観点から説明してきましたが、ここではまとめとして、リミットアップを継続するうえでの心構えと、取り組み姿勢の在り方について、お話しさせていていただきます。
6-1.焦らない、長い目で見る
最初に大事なことは、タイトルの通り焦らないことです。ネットビジネスを始める方の中には一部に、成果を焦るあまり、ルールを無視したり、準備や段取りをおろそかにする方がいらっしゃいます。
お気持ちは良く理解できるのですが、ビジネスをやる以上は、飽きないで続ける気持ち、長い目で成果を上げていく気持ちも持っていたいものです。
そうすることで、ちょっとした波風が吹いても、それに負けずにeBayビジネスを継続できるようになります。
リミットアップという文脈でいえば、思った通りに交渉が進まずにリミットが希望額に達しなかった時に、がっかり来てしまうことがあります。
しかし、それはよくあることですし、30日待てば次のチャンスもありますので、粘り強く継続していきたいところです。
6-2.着実に積み上げる
リミットアップを続けるには、このブログで解説したような、様々な要件をクリアしていくことが大事です。
リミット枠を半分以上埋めること一つとっても、仕入れて、商品ページを作って、出品していくことが必要です。その一つ一つの作業には、一定のエネルギーが必要です。
こうしたことを面倒がらずに、1個1個積み上げていきましょう。
リミットアップが必要なのは、ビジネスを始めた初期の段階だけです。半年から1年も頑張ると、大抵の方には十分なセリングリミットが得られます。
6-3.伸びる人の特徴と、伸びない人の特徴
リミットが増える人というのは、ビジネスで成功する可能性が極めて高いです。
これは、小さなことを積み上げていくことが、姿勢として身についているからです。
そのため、仕入れる際の商品の品定めや、出品ページ作り、そしてお客様対応やなど、いずれも小さなことですが、ビジネスのあらゆる面において、プロとして丁寧な仕事ができる姿勢につながるからです。
もちろん、必ずしも最初からそういうことができる必要はないのですが、リミット・アップの手続きを数か月間にわたって繰り返す中で、プロのeBayセラー、eBay仕事人としての基本姿勢が身についてくる仕組みになっています。
逆に、リミットが伸びない人は、1つ1つの仕事に、ミスや漏れが多い傾向があります。
その蓄積が結果的にリミット・アップ交渉での期待に満たない結果や、お客様からのクレームにつながることで、途中で心が折れてしまうケースが多いのです。
もちろん、すべてを完璧にできる人はいませんので、多少のミスを自分に許す心の余裕は必要なのですが、お客様に迷惑をかける仕事は控えたいものですね。
また、これに関連して、小さなミスやクレームで心が折れずに、明るい気持ちが持続する方も、成功しやすいですね。
リミットアップは、一定期間の努力の蓄積が必要なので、成功者に必要な精神性を磨く期間でもあるわけですね。
6-4.リミット・アップしやすい時期(商戦の1か月から2か月前)
電話交渉にせよ、自動リミット・アップにせよ、リミットアップしやすい時期というのは、1年の中で、eBay全体として売り上げが大きく伸びる時期と重なります。
もちろん、年間を通じてリミット・アップはされていくのですが、ここで述べるのは、1年の中で特にリミット・アップしやすい時期になります。
(1)8月から9月
この期間は、10月のハロウィンの時期から12月のクリスマスにかけての年末商戦の準備期間に当たります。年末商戦に向けての準備は、こんなにも早い時期から始まるのですね。
この時期には、リミットアップに限らず、eBayジャパン主催のセミナーなど、年末に向けてのバックアップ体制も強化されてきます(eBayジャパン主催のセミナーは、招待制です。)
(2)10月~12月
この時期は、1年で最も物が売れやすい時期なんだけに、eBayとしても出品数を最大化したい時期に当たります。
また、販売実績も作りやすい時期ですので、自動リミットアップや、電話交渉に有利な材料が得やすい時期でもあります。
(3)2月~3月
3月から4月は、アメリカの税金の申告期間になりますが、税務申告後に年末調整で税金が還付されるため、その還付金を使ってショッピングの需要が増える時期でもあります。
このため、その準備期間としての2月~3月も比較的、リミットアップしやすい時期になります。
(4)その他の時期について
(1)~(3)以外の期間でも、このブログで解説したノウハウを実行することで、リミット・アップは十分に可能ですので、シーズンでないからと言って諦めたり、手を抜かずに、日々にやるべきことを、しっかり積み上げて、いきたいところですね。