10月に入り、涼しい気候になってきました。
10月はハロウィンもあり、そろそろホリデーシーズンの時期になってきます。
ホリデーシーズンって聞いたことありますか??
アメリカでは感謝祭とよばれる祝日があり、
感謝祭翌日の金曜日を「ブラックフライデー」と呼んでいます。
なぜブラックなのだろう?と感じた方もいるかもしれませんが、
どんなお店も黒字になるから、という説もあります。
さらに翌週月曜日を「サイバーマンデー」と呼び、
この日はアメリカの人たちが挙ってインターネットショッピングをする日なのです。
企業でも企業の回線を使用し、ショッピングをするほどといわれています。
そして、その後クリスマス直前まで、
1年のうちで最も個人消費が膨らむシーズンとなります。
小売業界が毎年大規模なセールを実施する年末商戦のスタートとなり、
これらを総称し、ホリデーシーズンと呼ばれています。
特に、2020年は新型コロナの影響でテレワークなども増えました。
いわゆる”巣ごもり消費”が増え、ネットショッピングも増えています。
資本主義が発達した社会では、暇や退屈が消費をうむ、とも言います。
コロナ禍は、そんな気持ちを体感した方も多いのではないでしょうか。
EC市場としては全体的に売上が増えていますので、
しっかり準備を行い、売上をアップさせていきましょう。
そんなにすごいシーズンなら
一体どんな準備をしたらいいの?
と思いますよね。
まずebayでの準備について紹介していきましょう。
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目次
ebayホリデーシーズンの3つの準備
①セールスキャンペーンを早期に開始
競合セラーに勝っていくことが鍵にもなりますので
早期にセールスキャンペーンを始めることが必要です。
各セールに合わせ、出品およびセールをかけていきます。
7日間限定の出品など期間限定のセールを展開したりするのもよいです。
Promoted Listingのセール機能を展開する方法もあります。
先手をうっていくことで、買い手の目をひくことにもなります。
②確実な在庫の確保
特にホリデーシーズンでは在庫切れに
陥ることがあります。
在庫をしっかり確保しましょう。
そのために、販売商品のデータを一覧にしておくとよいです。
いつ何がどのくらい売れたか。
そうすることで、取り扱い商品のサイクルや
月間販売数がわかります。
データとして分かっていれば、在庫数も算出しやすくなります。
目安としては、通常月の2倍程度の在庫数を確保する事をオススメします。
在庫不足による販売損失は大きいです。
取引の機会損失は売上の損失だけでなく、
自店舗の魅力の損失、信頼の損失、
などといったお金以外の損失が
後々に大きくなります。
在庫数を意識して販売を進めていきましょう。
③商品選定
どんな商品を出品したらよいのか、迷いますよね?
ひとつのポイントとなるのが、
「ホリデー」であり「ギフト」であることを考えてみることです。
eBayのホリデーセールは、
単に消耗品ではなくジュエリーなど、
ギフト購入の可能性が高いものにしましょう。
クリスマスシーズンは子供たちへのプレゼントも増える時期です。
子供に人気の商品などもよいでしょう。
eBayが提供しているTerapeakツールなどを使用して、
最も売れているカテゴリで需要のあるものを調べてみることもひとつです。
よく売れる商品を扱うことができれば、
あなたのショップへのアクセスが増えてきます。
以上がebayの準備です。
続いてはAmazonについてご説明しましょう。
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Amazon ホリデーシーズン 3つの準備
①出荷リードタイムの維持・短縮
リードタイムとは一般的に商品の発送から納品までの期間のことです。
FBA販売では、ホリデーシーズン時期に
世界中のセラーからFBA倉庫に大量の商品が納品されるため、
物流や倉庫のオペレーション等の問題が生じ、納品が遅れるリスクが発生します。
そこで、
この時期は、事前にFBA倉庫への納品期日がAmazon側から通知されます。
目安では、ブラックフライデーとサイバーマンデーまでに
商品を出品状態にするためには、
大体11月始めにはFBA倉庫に納品しなければなりません。
クリスマスに間に合わせる為には、11月中には納品する気持ちで準備しましょう。
自社配送の場合は、出荷リードタイムをとにかく短くすることが大事です。
そうすることで商品到着が早まり、顧客へのよいアピールになります。
出荷までのスピードは売上利益にダイレクトに影響してきます。
早期に準備をして、早期にお届けできるように手配しましょう。
②ハンドリングタイムの短縮
ハンドリングタイムとは商品が売れてから発送までの時間です。
自社配送の場合の話ですが、
ハンドリングタイムがとても大切になります。
早ければ早いほど売れ行きがよくなります。
すぐに発送できる体制を整えましょう。
FBAセラーでも、この時期だけ自社配送に切り替える方法もあります。
12月に入ると一時的にFBA在庫が減少し、納品も滞るため
自社配送の売上が伸びる時期になるからです。
配送の方法は注意が必要で、SAL(Pmail)やAIR(Dmail)はNGです。
また、クリスマスシーズンは到着日を頭においえておきましょう。
商品が25日に着くか、26日に着くかで意味合いが全く異なります。
商品到着日の設定が26日以降のセラーのカート獲得率は低くなり得るので
必ずクリスマスまでの到着にしておきましょう。
③商品選定
選ぶ商品に注意が必要で、
たとえば、
「Toy&Games」カテゴリーはホリデーシーズンの時、売上が上がります。
しかし、
この時期全てのセラーが「Toy&Games」カテゴリーを販売できるわけではなく、
過去販売数、出荷前キャンセル率、出荷遅延率、注文不良率など
Amazon側が定めた条件を満たしたアカウントで健全なセラーのみ販売できます。
基準は毎年変わるのですが、2020年は下記になります。
・Amazon.comでの売り上げが9月1日までに1度でも上がっていること。
(Toy & Gamesカテゴリーの商品ではなくても可。)
・8月15日~10月14日までに最低でも25個の注文を受けて発送していること。
(Toy & Gamesカテゴリーの商品ではなくても可。)
・10月14日時点でODRが1%未満であること。
・9月15日~10月14日までのpre-fulfillment cancel rate が1.75%未満であること。
・9月15日~10月14日までのlate shipment rate が4%未満であること。
ですのでホリデーシーズンを見据えて、今から取引を日々行っていきましょう。
具体的にどんな商品が売れていたか
一部紹介しましょう。
- 2019年の売れ筋商品
ホリデーシーズンに世界各国で注文されたAmazonデバイスの数は、
数千万台以上となりました。
その中でも
「Echo Dot」
「Echo Show 5」
「Fire TV Stick-Alexa対応音声認識リモコン付属」が
ベストセラーとなりました。
また、世界で人気のカテゴリーはおもちゃ、ファッション、ホーム、ビューティーで、
合計5億点以上の商品が注文された。
余談ですが、2019年日本開催のサイバーマンデーでは注文数が過去最多となり、
「Fire TV Stick-Alexa対応音声認識リモコン付属」が
ベストセラーとなりました。
日本初開催のブラックフライデーでは、“クロ”にちなんだ商品が登場し
「クロいものセール」も実施。
最も売れた商品は、
「Anker Soundcore ポータブル Bluetooth4.2 スピーカー(ブラック)」でした。
ebay、amazon それぞれ上記のようなポイントを
準備していきましょう。
準備する上で、
ホリデーシーズンに気を付けるべきポイントがあります。
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ホリデーシーズンの注意点 -商品遅延と返品の想定ー
ホリデーシーズンに、間に合うよう準備をしても
商品遅延があり得る時期です。
事前に自動で購入者にメッセージを
送信する機能を活用しましょう。
ebayではセリングマネージャーProにその機能があります。
万一、クリスマス過ぎに到着すると
返品されやすくなります。
返品されることも想定し
その場合の再入庫・再販売の仕組みを考えておくとよいでしょう。
Amazonの返品ルールで一部セラーにとって有益なルールがあります。
購入者がアマゾン商品を返品する際に
“inaccurate website description(出品ページと説明が違う)”を選択した際、
購入者による返品時コメントが必要となっています。
購入者は返品時コメントをつける必要性があるので、
商品の不備や不満など返品の要因を事前に診断でき、
具体的な改善をすることができます。
このように遅延と返品の想定をしておき
慌てず、落ち着いて対応していきましょう。
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ホリデーシーズンに向けたマーケティング調査
日頃、販売実績の商品データをまとめることの他に
可能なデータをまとめておくとよいです。
たとえば、
エリアマーケティングで
購入者住所から、どの都市で商品が売れているか割り出すと
後々のホリデーシーズン時に、役立つ可能性があります。
なぜなら地域性のある程度の統計がとれれば
”季節”による販売状況も分析できてくるからです。
よくあることなのですが、
マーケティングに目を向ける時間がなかったり
どのようにしたらよいかわからずデータをとっていなかったり。。。
1ヶ月に一度でも、その月の売上を振り返り分析してみるとよいでしょう。
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2020年のホリデーシーズン
昨年2019年はアメリカのホリデーシーズンのオンラインの小売り売上が3.4%字増加し、
過去最高になりました。
2020年は世界規模のパンデミックにより市場が暴落しました。
そんな中なので、売上が気になる方も多いのではないでしょうか。
2020年3月末、投資家たちが新型コロナウイルスの感染拡大により
経済に与える影響の大きさを察し、株価はきりもみ状態に陥り暴落しました。
アメリカは経済活動の制限緩和を一部延期する事態が生じたり
カリフォルニア、テキサス、フロリダといった経済的に重要な州では、
感染拡大も著しく、現在も部分的に活動が停止しています。
アメリカの第2四半期のGDPは前期比で32.9%減少し、過去最悪の下げを記録し
失業率は6月、11.1%に達しました。
ダウ工業株30種平均は、1月の水準から6%近く下落しているものの、
おおむね1年前と同じ水準で取引されています。
ナスダック指数は、新型コロナウイルスによる暴落前の高値を12%あまり上回っています。
3月の暴落以降、投資家たちの市場に対する信頼感は回復したように見えます。
アメリカ国内で新型コロナウイルス関連支援策が連邦議会で財政支援が議論されてたり、
治療法やワクチンができる可能性も見えてきているからです。
治療薬やワクチンの開発が成功すれば、景気回復が加速し、早くに平常に戻れるかもしれません。
こればかりは予測できませんが、
2020年はライフスタイルの変化から
オンライン化が加速し、消費の手段として
確実にネットショッピングに集中した年となりました。
Digital Economy Index(DEI:eコマースの最新状況を追跡するアドビのデジタル指標です)によると、
消費者の多くが新型コロナウィルの影響で、オンラインでの買い物にシフトしていることが明らかになったという
データを公表しました。
しかも2020年4月~5月期間中のeコマースショッピングの水準が、
2019年のホリデーシーズンよりも高かったことが判明しました。
消費者は過去2か月間にオンラインで1,530億ドル以上を消費しており
(4月は702億ドル、5月は825億ドル)、
2019年ホリデーシーズンにオンラインで消費された1425億ドルを7%上回りました。
さらに、今年の4月〜5月のオンライン消費は、通常の年の4月〜5月よりも520億ドル上回っていました。
新型コロナウィルスは消費者のオンライン志向にさせ
eコマースへの注目度は今後もさらに高まるでしょう。
外出自粛中であっても消費者がショッピングに使うのはモバイル端末が多く
5月は自宅で過ごす時間が多かったにもかかわらず、
スマートフォンの利用は加速し、オンライン販売におけるスマートフォン経由の取引のシェア増加が見られました。
2020年5月にスマートフォン経由で購入された商品のシェアは、
1月と比較して10%増加しています。
また、新しい消費者が初めてオンラインショッピングで使ったデバイスも
スマートフォンでした。
このような直近の事実背景もあります。
ですのでホリデーシーズンが商戦をかける場となります。
がんばっていきましょう!