eBayビジネスにおける戦略の重要性
はじめに、
eBayをこれから始められる方や、
すでにeBay始めているものの、
取り組み方の変更を検討されている方にとっては、
販売戦略について検討することが、
成功のために重要な一歩になります。
ここでは、販売戦略を決めるにあたっての、
基本的な知識の整理と考え方を解説していきます。
戦略の意義
eBayを使った個人貿易に限らず、ビジネスを行うには戦略を立てることが重要です。
戦略というのは、「これだけは外さない」「必ずこうする」などの基本方針です。
戦略があることで、判断がシンプルになり、戦力を集中できるようになります。
結果として成功の確率が飛躍的に高まります。
例えば、「山を背後にして戦う」という戦略をとればと、後ろから敵に攻められないので、前方の敵に戦力を集中でき、勝利しやすくなるということです。
戦略によって常勝していたアレクサンダー大王
例えば、世界史で有名なアレクサンダー大王が強かったのは、騎兵のスピードと機動力を生かして、包囲戦を戦略として採っていたからだそうです。
戦いにおいては、「相手方を包囲することで勝てる」、という戦略を持っていたことで、判断がぶれずに、また戦力が集中できたわけです。
包囲戦に集中していれば、その用兵訓練も反復訓練の効果が高まり、戦力の集中につながります。
戦略が明確でないとどうなるか
現在のネット環境では、戦略が明確でない場合、洪水のようにあふれかえる情報に惑わされて、あれもやる、これもやるという形で、ずるずると戦力(つまり、資金や時間、気力)を浪費することになります。
eBayに限っても、新品を売ったり、中古を売ったり、あれこれ商品カテゴリーを増やしたりすると、成果が出るまでに時間がかかり、結果的にモチベーションが続かないリスクが高まります。
不本意ながらもノウハウコレクターになってしまっている方や、ビジネスを始めるにあたって、躊躇して最初の一歩を踏み出せないでいる方は、ご自身の戦略が明確になっているかどうかを、チェックすると、現状を改善するヒントが得られる可能性が高まります。
戦略上は、経営資源を有限と考えたほうが良い
精神論としては、時間やお金、そして気力等の経営資源は無限と考えることで、明るく前向きで、建設的な精神性を養うことができ、それが良好な人間関係を作ったり、人によっては引き寄せの力によって、状況が好転することがあります。
この点で、私は経営資源を無限とする考え方を否定しない者です。
他方で、戦略を考えるに場合、経営資源は、ある程度有限と考えておくことが大事です。
そう考えることで、戦略を絞り込む必要性に気づき、またeBay ビジネス実践者各自の状況、経営資源に応じた戦略の選択が、より適正なものになるからです。
この記事で取り上げる戦略とは
この記事では、eBayで個人貿易(輸出)を行うにあたり、基本的な戦略の選択肢を上げて説明していきます。
それぞれの戦略のメリットやデメリットについて理解しておくことで、ご自身の経営資源に応じた戦略の選択ができるようになります。そうした戦略判断に資する情報を提供していきます。
具体的には、以下のような戦略上の判断について、解説していきます。
・業態戦略:サービス業とするか、物販業とするか?
・商品戦略:eBayで売ろうとする商品が、新品か中古か
・販売形態戦略:販売方法が有在庫か、それとも受注販売(無在庫)か?
・業務戦略:販売にあたり、重点的に力を注ぐ業務は何か?
業態戦略1 サービス業のメリットとデメリット
サービス業のメリット
サービス業の特徴
サービス業というのは、物の販売ではなく、お客様のために何かをやってあげること、文字通りサービスを売ることですね。
ビジネスに関係するところでは税理士や会計士などの専門家がいい例です。
そのほかにも、コンサルタントや、アドバイザー、塾の先生、占い師、整体師、便利屋さん等、様々にあるかと思います。
eBayでは物を売るので、サービス業ではありませんが、eBay含む物販業を理解するうえでも、比較対象となるサービス業について理解することは有意義なことです。
これからビジネスを始める人は、これまでの人生経験や職務経験を武器に起業する人もいるかと思いますが、その過程で培った専門知識や経験自体を商品にできる点に、サービス業の特徴があります。
その他、個性や人柄が、商品になることもあります。
例えば芸能人がいい例ですが、ほかにも、完全歩合給制の保険の販売員の方も、実をいうと人間づきあいの中で販売していきます。
保険を売っていると見えて、実態は「あなたから買いたい」と言わせている、つまり、自分を売り込んでいる、個性を売っている側面もあります。
在庫資金が要らない?
サービス業は、専門知識や経験、個性や商品になるので、在庫を持つ必要がなく、自分の体一つで商売ができるところが最大のメリットですね。
そのため、在庫に資金を投下する必要がなく、一見リスクがないようにも感じられます。
サービス業のデメリット
収入の時間単価に限界がある
サービス業のほとんどは、働く時間に比例して収入が伸びる傾向があります。
そして、働ける時間は1日最大24時間ですから、時間を増やすことには限界があります。
また、時間単価を増やして収入を増やすにしても、サービスの対価にも相場があります。平均相場よりも高い報酬を得ようとするなら、お客様が納得するそれだけの理由、つまり、専門性や著名性が必要になってくるのです。
しかし、専門性や著名性は、一朝一夕には得られませんので、報酬単価、時間単価も一定の限界が見えてきます。
サービス業は専門性が必要
当然ながら専門性が必要です。何でも屋さん、や便利屋さんがダメとは言いませんが、「何でもやります」ということは「誰でもできる」ということなので、結果的に報酬も安くなります。
収入を伸ばす谷は、ほかの人ができないことなど、専門性がどうしても必要になってきますね。
集客コストの負担(ノウハウや時間投下、そして広告費)
サービス業は、在庫資金が不要という点がメリットとしてあげましたら、これには裏面があります。
つまり、サービス業は目に見える形でおいておけないので、お客さんに認知してもらうには、広告が必要です。場合によっては、看板を出したり、目立つ店舗や、きれいな内装の店舗が必要です。
こうした目に見える形にすることで、お客さんに気づいていただき、買っていただけるようになるわけですが、これが集客コスト、広い意味での広告費です。
資金が要らないといっても、集客コストはかかるわけですね。
また、低コストに集客を行うこともできますが、それはそれで、特殊なノウハウやITに関する知識が必要だったり、さらには集客までに一定の時間がかかるなど、資金的、時間的なコストもかかってくるのです。
これらの点も踏まえながら、サービス業をやるか、物販業をやるかを判断したいところです。
これは戦略的な判断になります。
eBay業態戦略2 物販業のメリットとデメリット
上記のサービス業に対して、物の販売をビジネスとする物販業があります。eBayを使った個人貿易も物の販売ですから、もちろん物販業の1つです。
物販業のメリット
物自体に集客力がある
物は、目に見えて置いておけますので、それが目に触れるだけでも、ほしい人は買っていただけるチャンスがあります。
この点が、サービス業と大きな違いです。
特に、有名なメーカーや、ブランドの品物は、すでに多くの人に認知されている商品なので、そのブランド力を集客力として利用できるところが、物販業を選ぶのメリットでもあります。
eBayをはじめ、世界的にショッピングモール群が充実している
インターネットやスマホの普及によって、人通りの多い場所に店舗がなくても、また店舗自体がなくても、インターネット上に品物を陳列できるようになりました。
特に、アマゾンや、ヤフオク、楽天、そしてeBayなど、セラーに代わって、多くのお客さんを集客してくれるショッピングモールが、普及することで、個人セラーが、多大な集客コストを投下することなく、多くの人の目に触れる形で、品物を販売できる環境が整ってきています。
ショッピングモールでは、成功報酬型の販売手数料を選択できることことが一般的なので、集客に先「行投」資する必要がないのですね。
お客さんが買ってくれた後に、売上代金の一部を原資にして、販売手数料という名の集客コストを、後払いできるメリットがあるのです。
これは経営上、資金管理上、リスク少ない、とても大きなメリットです。
物販業は、専門知識や、長い実務経験なしに始められる
税理士や会計士など資格が必要なサービス業は、専門知識や、資格取得までに長い年月の勉強ですし、その後も何年にも及ぶ実務経験があって独立に至ります。
他方で物販は、短期間の学習で身に着けられる商品知識があれば、スタートできます。商品知識はメーカーへの問い合わせもできますし、ネット上にもたくさんの情報があふれています。
これからビジネスを始める人にとっても、物販業は短期間で離陸できるという点が大きなメリットです。
物販業のデメリット
物流業務が発生する
サービス業は、サービスを提供すれば、仕事の大半は終わりますが、物販業は、売れた後に商品をお届けするという仕事が含まれます。
また、売れる前の時点でも、仕入れた品物を受け取る、それを保管するなど、物の動きに伴う業務が発生します。
しかし、ネットで物販業を行う個人セラーの多くが、物流業務を安価な代行業者に依頼するなど、作業効率の向上をしながら取り組んでいますので、この点は回避する方法が確立していますから、安心してもよいでしょう。
在庫資金が必要
これは、在庫を抱えて行うビジネスの場合には、必要なコストになります。
しかし、インターネットで物販を行う場合には、各自の資金量に応じて、取り扱う単価を選択することで、少ない資金でも利益を上げていくことは可能です。
とくに、低単価の品物は、額としての利幅は比較的小さくなりますが、利益率は大きいのが特徴です。1個300円程度で仕入れた商品が、2000円や3000円で売れることも珍しくありません。
こうしたノウハウがある点が、実は物販のメリットでもあります。
物販業とサービス業のどちらを選ぶべきか
・これから起業する人、または副業としてネット・ビジネスを始めたい人にとって最大の障壁は、専門知識と限られた時間です。
短期間で仕事に慣れ、ビジネスを軌道に乗せるには、知識の習得に時間がかからない物販業が適しています。
・また、在庫資金を気にする人もいるかと思いますが、資金量に応じた商品ジャンルを選択することで、小資金でもビジネスを開始することが可能でもあります。
そしてまた、事業がある程度軌道に乗った後は、資金を調達しやすいのも物販です。インターネットビジネスといっても、物販業は、昔からある通信販売ですから、比較的伝統的なビジネスであるのです。
・これからインターネットを使って起業しようとされる方、または副業をしようとされる方には、物販業を選択することをお勧めします。